関西学院大学の島村先生のお話を伺い、「えびす」という神の起源と変遷について深い感銘を受けました。
特に興味深かったのは、「えびす」の語源が「蝦夷(えみし)」に由来するという視点です。
稲作文化の視点から見れば、海の恵みに頼って生活する人々は異邦の存在であり、彼らが祀る神もまた「蝦夷」から「えびす」へと変化していったという経緯に、 日本の深層にある稲作文化と狩猟文化の境界性を感じました。
また、瀬戸内海で「艀(はしけ)」を生業としてきた方々が、この異端とされる蝦夷(えみし)の末裔と考えられるというお話には、強い驚きを覚えました。
稲作文化の定住民とは異なる独自の文化圏を持った「海の民」の系譜が、現代に繋がる歴史の中に息づいている事実は、非常に刺激的です。
あわせて、えびすと「ヒルコ」の結びつきが案外新しく、『古事記』や『日本書紀』に記述がない「後世のこじつけ」であるという点も、 信仰がいかに時代に合わせて再構築されてきたかを物語っています。
本来は豊漁を願う海の神が、商売の神様へとその姿を変えていくダイナミズムに、歴史学とは違う民俗学の醍醐味を改めて実感した次第です。
※書は神戸在住、前衛書家の廣狩礼華さんです。
2月28日(土)第13回例会 海から来たえびす様 ~縁起物の謎を解く~
3月27日(金)第14回例会 (仮題)甲子園球場 ~ファインプレーを支えた縁の下の力持ち~
会場はいずれも新長田・生活創造センターです。
令和7年12月5日、いなみ野学園中教室に於きまして、いなみ野学園大学院自治会と共催により、 特別セミナー「研究の深化と成果発表」を開催しました。
シニアルネサンス研究会 池田会長より、いなみ野学園での学びをさらに深めて、 市民研究者として成果を発表し新たな知見で社会に貢献しましょう、と挨拶がありました
次にシニアルネサンス研究会 楠本理事長がパワーポイントを駆使し、「楽しく学んで生涯元気」の講演を行いました。
いよいよ、「歴史と神戸」から大国先生の講演が始まりました。
大国先生は、論文冒頭の「はじめに」が一番大切、自分の言いたい事を一つだけに絞って書きなさい、と言われました。
そして、本文を書き終わってから最後に「はじめに」を書きなさい、私はそうしています。
自身の主張を展開するために、本を読み調べていくと袖に誰かが自分と同じことを言っている、ガッカリします。
それでも、見方を変え調べて考えていくと、自分だけの考えがはっきりしてきます。
誰かの2番煎じから脱却し、研究を深めることができます、と言われます。
大国先生、ありがとうございました。
「歴史と神戸」に研究成果を発表した土江さん、田原さん、鈴木さん、河合さんからも一言ずつ挨拶がありました。
最後に毛利大学院自治会会長の挨拶で閉会となりました。
シニアルネサンス研究会は、市民研究者を応援していきます。
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